真鶴出版日記(312)/3.11

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真鶴で過ごす2回目の3月11日。

今年も14時46分に町の放送で1分間サイレンが鳴った。

東京にいたときはその瞬間も通り過ぎていたので、みんなで立ち止まれるのはすごく良いことだと思う。

2011年は、東京で30階建てのビルの9階にいた。机の下に潜りながら思ったのは、「今死にたくないなぁ」というシンプルなことだった。

その後2ヶ月ぐらい経ったときのブログに書いていたのは、「もっと強くなりたい」ということだった。自分に直接何かが起きたときのためにも、周りの誰かに何かが起きたときのためにも。経済的にも、精神的にも。

(それより前からも思っていたけれど、)会社という組織に頼らず生きていきたいという思いが、このときからより強くなったのは確かだと思う。

ただ、真鶴に来てから少し考えが変わった。

たとえ自分が強くなくても、なにかあったら周りの人が助けてくれそうな気がするからだ。

もし食べ物が買えなくなっても誰かがくれそうな気がするし、もし誰もくれなかったら、海で釣りをしようと思う。でもそうしたら、やっぱり誰かが釣りの仕方を教えてくれそうな気がする。

東京にいると「キャリアアップ」なんて言いながら、成長すること、より強くなることを強いられることが多いけれど、本来人間はそんなことをしなくてもいいのかもしれない。成長することが悪いことだとは思わないけど、少なくとも、病んだりしてまで成長しなくてもいいと思う。

たとえ自分が成長しなくても、良い景色を見て、美味しい食べ物を、好きな人たちと食べたら、それで幸せだからだ。

写真は、さっきのケニーにて。写真家のMOTOKOさんと渋谷さんが、美術館でたまたま出会ったという小田原在住の中村さんと埼玉在住のモニカさん。中村さんはなんと3.11が誕生日!おめでとうございます。

おわり